やっぱり日本人は美術好き〜世界の美術展ランキング2009年
2010.06.26 Saturday 23:48
イタリアで発行されているIL GIORNALE DELL'ARTE(アート新聞)は、まさに美術づくしの新聞で、展覧会、新着美術本、修復やオークションの情報など、とにかく美術に関することならなんでもござれ、といった記事で埋め尽くされています。
そのアート新聞に、毎年4月に掲載される『世界の美術展来場数ランキング』を、遅ればせながら今年もご紹介します。

昨年『日本人は美術がお好き?』の記事でご紹介した2008年のランキングには、日本の美術展が軒並みランクイン。サブタイトルには”自国の美を愛する日本人”の言葉まで。
そして今年はというと...以下、イタリアアート新聞の第1面にを飾るタイトル記事
『イタリアでは、ビエンナーレが記録を作り、現代アートが崇拝される。
だが日本では、群集は国宝を前にひれ伏す。
古代美術は常に、展覧会の有無が当選の切り札。特別な恩恵を受けたコロッセオ、ローマ皇帝黄金の英雄が4,525,976人の来場者を獲得』
この意味するところはランキングを見ると納得です。
まずは、『2009年世界の美術展来場者ランキング』をどうぞ!(カッコ内は一日の来場者数)
1位 ローマ・コロッセオ 『神聖なヴェスパジアーノ』(17,407人)
2位 東京国立博物館 『興福寺展』(15,960人)
3位 奈良国立博物館 『正倉院展』(14,965人)
4位 ロンドン・テート・モダン 『ドミニク・ゴンザレス・フェルステル』(12,727人)
5位 ローマ・コロッセオ 『遺跡とイタリア美術のルネッサンス』(12,660人)
6位 東京国立博物館 『皇室の名宝−日本美の華』(9,473人)
7位 東京・国立西洋美術館 『ルーヴル展』(9,267人)
8位 フィレンツェ・バルジェッロ博物館 『ベルニーニとバロックの肖像展』(8,522人)
9位 エルミタージュ美術館 『インド工芸美術展』(8,004人)
10位 パリ・ケ・ブランリー美術館他 『ビエンナーレ・フォトケ』(7,868人)
今年も日本の展覧会が4展ランクイン。やっぱり日本人は美術が好きなのです。
記事を読み進めると、やはり今年も日本人の美術熱に関心が集まっているようで...
『日本では展覧会は信仰であり、イタリアでは現代アートが崇拝される。日本の美術館で祈る来場者たち。ヴェネツィアのビエンナーレが、ライヴァルの古典と近代美術を引き離す。』
そして、掲載された『興福寺展』の阿修羅像を前を取り囲む観衆の写真には、
『日本の歴史的遺産を観賞しようと駆けつけた多くの群衆は、芸術的価値よりも精神的な次元に重きをおく。それは決して珍しいことではなく、実際美術館では展示品を前に、祈りを捧げる人々を目にすることができる...寺院で一般に公開されているのと同じように設置された”阿修羅”の展示方法の評判はさらに高まっている。』
残念ながら、私はこの『興福寺展』を訪れていないのですが、なるほど写真でみると、阿修羅像はとても神秘的に展示されています。果たして日本人が皆祈りを捧げていたのかはわかりませんが、確かに敬虔な気持ちになる空間にみえます。
対するイタリアは、コロッセオでの催しが2つランクイン。そして、来場者をイタリア人に限定した展覧会ランキングでは、ヴェネツィアで開催されたビエンナーレが2,223人/日でトップ。
『2009年イタリア人が最も訪れた展覧会ランキング』
1位 ヴェネツィア 『ビエンナーレ』(2,223人)
2位 ヴェナリア・レアーレ 『エジプト 水中に沈んだ宝』(2,191人)
3位 ミラノ・パラッツォ・レアーレ 『エドワード・ホッパー展』(1,854人)
4位 ローマ・スクイデーレ・クィリナーレ『フトゥリズモ ー 未来派展』(1,784人)
5位 ローマ・ ヴィットリアーノ『ピカソ展』(1,727人)
1位は、ヴェネツィアで二年に一度開催される現代美術の国際美術展覧会。以下もほとんどが近現代美術が占めています。これが”イタリアでは現代アートを崇拝”の記事のわけなのですね。
それにしてもこのランキングを見ると、いかにイタリアで開催される美術展の来訪者数を、外国人が占めているかがわかります。今回訪れたローマの『カラヴァッジョ展』にも、世界中からカラヴァッジョファンが訪れたことは確実。リンクいただいているcucciolaさんの記事によると、総来場数は58万2577人。一日平均は5088人。過去のイタリアにおける美術展示会の記録を塗り替える数ということでした。そして、2009年の世界的ランキング2位の『興福寺展』が、総来場数は94万6172人、一日平均は1万5960人なので、いかに日本人が美術展を訪れているかというのがわかります。数で全てがわかるわけではありませんが、こういう側面から見るのもなかなか面白いものです。
さぁ、来年4月掲載の2010年ランキング、やはりカラヴァッジョ展が1位をになるのか。あるいはそれを越える美術展が現れるのか。どのような結果になっているのか楽しみです。
↓ いよいよ始まりました!国立西洋美術館のカポディモンテ美術展。
十数年ぶりに東京を訪れる
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そのアート新聞に、毎年4月に掲載される『世界の美術展来場数ランキング』を、遅ればせながら今年もご紹介します。

昨年『日本人は美術がお好き?』の記事でご紹介した2008年のランキングには、日本の美術展が軒並みランクイン。サブタイトルには”自国の美を愛する日本人”の言葉まで。
そして今年はというと...以下、イタリアアート新聞の第1面にを飾るタイトル記事
『イタリアでは、ビエンナーレが記録を作り、現代アートが崇拝される。
だが日本では、群集は国宝を前にひれ伏す。
古代美術は常に、展覧会の有無が当選の切り札。特別な恩恵を受けたコロッセオ、ローマ皇帝黄金の英雄が4,525,976人の来場者を獲得』
この意味するところはランキングを見ると納得です。
まずは、『2009年世界の美術展来場者ランキング』をどうぞ!(カッコ内は一日の来場者数)
1位 ローマ・コロッセオ 『神聖なヴェスパジアーノ』(17,407人)
2位 東京国立博物館 『興福寺展』(15,960人)
3位 奈良国立博物館 『正倉院展』(14,965人)
4位 ロンドン・テート・モダン 『ドミニク・ゴンザレス・フェルステル』(12,727人)
5位 ローマ・コロッセオ 『遺跡とイタリア美術のルネッサンス』(12,660人)
6位 東京国立博物館 『皇室の名宝−日本美の華』(9,473人)
7位 東京・国立西洋美術館 『ルーヴル展』(9,267人)
8位 フィレンツェ・バルジェッロ博物館 『ベルニーニとバロックの肖像展』(8,522人)
9位 エルミタージュ美術館 『インド工芸美術展』(8,004人)
10位 パリ・ケ・ブランリー美術館他 『ビエンナーレ・フォトケ』(7,868人)
今年も日本の展覧会が4展ランクイン。やっぱり日本人は美術が好きなのです。
記事を読み進めると、やはり今年も日本人の美術熱に関心が集まっているようで...
『日本では展覧会は信仰であり、イタリアでは現代アートが崇拝される。日本の美術館で祈る来場者たち。ヴェネツィアのビエンナーレが、ライヴァルの古典と近代美術を引き離す。』
そして、掲載された『興福寺展』の阿修羅像を前を取り囲む観衆の写真には、
『日本の歴史的遺産を観賞しようと駆けつけた多くの群衆は、芸術的価値よりも精神的な次元に重きをおく。それは決して珍しいことではなく、実際美術館では展示品を前に、祈りを捧げる人々を目にすることができる...寺院で一般に公開されているのと同じように設置された”阿修羅”の展示方法の評判はさらに高まっている。』
残念ながら、私はこの『興福寺展』を訪れていないのですが、なるほど写真でみると、阿修羅像はとても神秘的に展示されています。果たして日本人が皆祈りを捧げていたのかはわかりませんが、確かに敬虔な気持ちになる空間にみえます。
対するイタリアは、コロッセオでの催しが2つランクイン。そして、来場者をイタリア人に限定した展覧会ランキングでは、ヴェネツィアで開催されたビエンナーレが2,223人/日でトップ。
『2009年イタリア人が最も訪れた展覧会ランキング』
1位 ヴェネツィア 『ビエンナーレ』(2,223人)
2位 ヴェナリア・レアーレ 『エジプト 水中に沈んだ宝』(2,191人)
3位 ミラノ・パラッツォ・レアーレ 『エドワード・ホッパー展』(1,854人)
4位 ローマ・スクイデーレ・クィリナーレ『フトゥリズモ ー 未来派展』(1,784人)
5位 ローマ・ ヴィットリアーノ『ピカソ展』(1,727人)
1位は、ヴェネツィアで二年に一度開催される現代美術の国際美術展覧会。以下もほとんどが近現代美術が占めています。これが”イタリアでは現代アートを崇拝”の記事のわけなのですね。
それにしてもこのランキングを見ると、いかにイタリアで開催される美術展の来訪者数を、外国人が占めているかがわかります。今回訪れたローマの『カラヴァッジョ展』にも、世界中からカラヴァッジョファンが訪れたことは確実。リンクいただいているcucciolaさんの記事によると、総来場数は58万2577人。一日平均は5088人。過去のイタリアにおける美術展示会の記録を塗り替える数ということでした。そして、2009年の世界的ランキング2位の『興福寺展』が、総来場数は94万6172人、一日平均は1万5960人なので、いかに日本人が美術展を訪れているかというのがわかります。数で全てがわかるわけではありませんが、こういう側面から見るのもなかなか面白いものです。
さぁ、来年4月掲載の2010年ランキング、やはりカラヴァッジョ展が1位をになるのか。あるいはそれを越える美術展が現れるのか。どのような結果になっているのか楽しみです。
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